どんなときもWiFiの一連の騒動を自分なりにまとめてみた【①】

2020年2月以降から「どんなときもWiFi」に度重なる通信障害が起きています。
運営側の言い分は4月1日より障害復旧します!復旧しなかった場合は無償(違約金免除)で解約できます!と豪語していたものの、実際には今でも復旧していないユーザーが多くいるようです。
それだけではなく、障害に対して運営側のありえない対応にユーザーの怒りが余計に爆発して、twitter上では今でも炎上しています。
そんな私も、どんなときもWiFiのユーザーの1人です。
今回は、この通信障害の一連の騒動と私自身の現在の状況を自分なりにまとめてみました。
なお、このページはかなり長くなります。よろしければ必要な項目だけ下の目次のリンクをご活用ください。
目次
どんなときもWiFiって?
どんなときもWiFiはソフトバンク・ドコモ・auのトリプルキャリアネットワークを利用状況や時間・場所に応じてユーザーへ最適な回線を割り当てることで日本国内どこにいても提供エリア内であることを可能にしたモバイルWiFiサービスです。
サービス開始日は2020年3月からですが、現在の料金体系は2019年5月からのようです。
2019年5月からの料金は月額3,480円(税抜/クレジットカード払いの場合)で、なんと容量無制限で利用できるという斬新なサービスです。
そして、どんなときもWiFiは従来のモバイルWiFiサービスとは違ってクラウドSIMと呼ばれる仕組みが使われています。
クラウドSIMの仕組み
クラウドSIMとは、通信に必要な固有番号や回線情報をクラウド上のサーバーで管理して、必要に応じて端末にSIM情報をダウンロードして利用する仕組みのことです。
このクラウドサーバー上には世界中のSIM情報が保管されています。
クラウドSIMを利用したサービスが国内のみならず、海外でもSIMを入れ替えることなく使えるのはこのためです。
どんなときもWiFiにクラウドSIMのプラットホームを提供しているのはuCloudlinkという会社です。
どんなときもWiFiの騒動とは?

ところで、どんなときもWiFiはなんでこんな炎上しちゃったの!?
そうだね、発端は通信障害なんだけど問題はその後の対応なんだ。

では、本題に入ります。
きっかけは通信障害
最初の通信障害は2020年2月中旬でした。この時は私自身、障害が起きている認識もなく普通に使えていました。
この時の通信障害は3月に入って解消され、対象のユーザーには以下の補償を行うと発表されています。
ご申請頂いた内容を元に、今回の事象による影響を受けたお客様であることを
確認させて頂いた上で対象のお客様に補償を実施致します。
1、契約をご継続頂ける方に対し、次月の月額料金1ヶ月分を減額
2、契約解除をご希望されるお客様の違約金を免除
2020/03/02 【どんなときもWiFi】通信不具合に対する補償について メール本文より
そして、3月中旬ごろから再び通信障害が発生しました。今度は私自身も突然通信が低速になってしまいます。2回目の通知がきたのは3月18日です。
ISDN並の速度


0.05MbpsってほぼISDN並じゃないか〜
上のキャプチャは3月29日のものですが、最初に低速になったと感じたのはこの前の週くらいからです。
端末の電波マークが点灯していたので、電源オフ→10分くらい経ってから再度電源を入れても電波マークの点滅はおさまらず。やっと電波が入ってもLINEの閲覧ですらおぼつかないレベル。
しかもずっと通信できないのではなく、普通に通信できる日もあったり、突然低速になったりと不規則に障害が発生する状態でした。
ちょうど、その頃にどんなときもWiFiの契約者向けページに調査依頼申請フォームというものが設置され、障害の状況を報告すれば調査をしてもらえるとの事でしたので、私も申請しました。
障害の原因はコロナウィルス?
運営側が通信障害を認めた後、3月20日には通信障害の原因について以下のような説明をしています。
本日、弊社が回線提供を受けている、パートナー会社より下記のような回答がございました。
(1)一部のキャリアからのSIMカードの提供がストップしており、SIMの増強に遅延が生じている。
(2)SIMカードを動かす為の設備の製造および発送が停止、遅延している。(1)については、キャリア全体のデータトラフィック(通信量)の増加が想定されます。
2020年3月20日 通信障害の原因に関するご報告 【どんなときもWiFi】通信障害の原因に関するご報告 メール本文より
(2)については、新型コロナウィルスの混乱による影響となります。
パートナー会社の詳細は不明ですが、設備提供元のuCloudlink社向けに回線を卸している業者(キャリア?代理店?)ということですかね。。
案内はさらに続きます。
上記2点の理由により、ご利用者様への十分なデータ量の確保ができていない状況です。
2020年3月20日 通信障害の原因に関するご報告 【どんなときもWiFi】通信障害の原因に関するご報告 メール本文より
現在発生している障害については、これらの理由によりSIMカード不足が引き起こした容量不足が原因ということが判明しました。
2月の障害時のような「違約金免除」の補償対応は行わないみたいですね。
コロナウィルスの混乱・・これはまぁ不可抗力ですし、ありえない話ではないですけど、この後の対応が本当にびっくりするくらい酷いものになります。
補償対応として「回線休止申請依頼」
具体的な補償案が出されたのは3月21日に届いた以下の内容です。
ご利用者様に対し十分なサービスの提供が行われない可能性が高く、これ以上ご迷惑をおかけしない為にもご希望のお客様に対して「回線休止」の措置をとることを決定いたしました。
現在の復旧見込みは4月上旬頃となっている為、本申請では3月末までの一時休止受付といたします。
復旧は前後する可能性が御座いますので復旧目途が立ちましたら、「再開に関するお知らせ」を行いこちらから提示した再開日に合わせて再開の処理をさせて頂きます。(再開時は申請不要)
大変恐れ入りますが、下記の【回線休止申請フォーム】をご確認いただき「回線休止」をご希望のお客様は大変お手数ですが申請をお願い致します。
2020年3月21日 回線休止申請のご案内 メール本文より
回線休止の処理で料金が減免されるといった内容ですが、言い換えると申告しなければ減免されないというようにも受け取れます。
で、この続きには【回線休止申請フォーム】を設置したため、なんと先述の調査依頼申請フォームは閉鎖したと書いてありました。
調査後に報告するといった話でしたが、報告がされないまま閉鎖されてしまったというわけです。運営側の言い分は障害の原因となる切り分けが行えたからということですが。
そして、その2日後にさらに驚くような内容の通知が届きました。
現在の状況ですが、問題なく利用できている方もいれば、障害の影響で利用できていないお客様もいる状態でございます。ただし、回線提供を受けているパートナー会社よりお客様お一人ずつの利用状態の共有はされておりませんので当社側ではどのお客様が障害の影響を受けているのか判断がしきれておりません。
その為、現在問題なくご利用頂けているお客様に関しては通常通りの月額料金を請求させて頂きます。
休止申請がない場合、後程の日割り免除対応が出来かねますので、予めご了承くださいませ。
2020年3月22日 【どんなときもWiFi】回線休止申請のご案内2 メール本文より
どのユーザーに障害が起きているのか把握できないから自己申告制というわけですか。。それならばもしも利用できている人が休止申請した場合でも無条件で日割り免除されるということになってしまいますが・・なんとも不可解な言い分です。
この頃から、twitter上では「一律で料金免除でないのはおかしい」「対応が不誠実」「契約不履行」「無制限を謳った誇大広告」などの怒りのツイートだらけになりましたが、さらにサポート窓口もまったくつながらない事やオペレーターと話せたとしても納得のいく説明がないことから余計にユーザーの不満が爆発してしまいます。
実際に私もサポート窓口へ電話してみましたが、順番待ちのガイダンスすら流れず一方的に切断されてしまいました。
特に「契約不履行」や「無制限を謳った誇大広告」は法的に問題があると考えるユーザーも多く、総務省や消費者センターへ報告する事態にも発展していきました。
サービス復旧時期の通知
そして、騒動の決着のつもりでしょうか。3月30日に今後の対応をお知らせする案内が届きました。
今後の対応についてお知らせいたします。
《休止手続きを申請いただいているお客様へ》休止措置は3月31日までとし、4月1日より再開とさせていただきます。
3月16日~31日までの基本料金の日割料金を返金致します。
詳細はメールにて改めてご連絡させていただきます。※尚、利用休止申請は本日3月30日23:59をもちまして終了とさせていただきます。
2020年3月30日 【どんなときもWiFi】サービス復旧時期と今後の対応に関するお知らせ メール本文より
ご返金させていただく対象のお客様は下記となります。
2020年3月30日 【どんなときもWiFi】サービス復旧時期と今後の対応に関するお知らせ メール本文より
・2020年3月31日までにご契約いただいた方
・返金時にサービスをご継続いただいている方
3月に休止されたお客様は、3月16日~31日がすでに返金対象となっておりますので、
当対応においては、3月分の返金として3月1日~15日の日割料金を返金致します。
わかりずらいですが、返金時に解約していない限り休止手続きしていないユーザーも返金の対象になるということです。
3月22日の案内では「休止申請がない場合、後程の日割り免除対応が出来かねます」と主張していましたが対応を変えたようですね。

でもまだ完全に復旧していないんだよね?4月以降も障害が続いていたらどうなるんだろう?
それについても、続きがあるみたいよ。

《万が一、4月以降も障害が継続してしまったお客様へ》
2020年3月30日 【どんなときもWiFi】サービス復旧時期と今後の対応に関するお知らせ メール本文より
2020年4月1日午前0時以降も障害が継続しているお客様を対象に、
・3月と4月の基本料金2ヶ月分を返金
・上記に加え、解約手数料(違約金)を免除にて解約
を、実施させていただきます。
この続きには、もしも4月1日以降に障害が発生した際の受付フォームのURLと、受付は4月8日以降になる旨が書いてありました。
実際に私はこの頃から、通信障害と感じるほどの速度低下はなくなってきたのですが、果たして4月に完全復旧したのでしょうか!?
運命の4月1日
私自身は、4月1日以降からこれまであのひどいISDN状態にはなっていません。
今現在も普通に使えています。
運営側からは4月7日に「4月1日以降、通信障害は解消しております。」という案内と、3月分の料金の「返金」のため口座を登録するフォームのURLが送られてきました。
いやいや、3月分の請求をしなければいいんじゃないの?と思いましたけど一度徴収してから返金というスタイルなんですね。
でも、これで通信障害は解消したしバンザイ!めでたしめでたし*\(^o^)/*
・・と言いたいところですが、残念ながらそういうわけにはいきませんでした。
突然の補償プラン発表
ここからは、客観的目線で私の知る範囲で書きます。
一部ユーザーは、4月以降も例のISDN状態が続いており、とても「4月1日以降、通信障害は解消しております。」と言える状況ではありません。
twitter上でも障害が解消されないユーザーの怒りは収まりませんでした。
そんな折、一部のユーザーに突然「補償プラン」という25GB上限のプランへ強制的に移行したと通知が届きます。
補償プランの概要はざっと以下の通りです。
*次回更新月まで月額利用料金が無料
*補償プランを希望しないユーザーは違約金免除で解約可能
*追加のインターネット上限1万円を1回まで補償
おそらく、障害が復旧したと言いつつも現行ユーザー分のトラフィックに耐えられるだけのSIMの調達が追いつかず、ヘビーユーザーを中心に強制的に上限付きのプランへ移行させて追い出しにかける作戦にでたんでしょうね。
そうやって通信量の多いユーザーを追い出してトラフィックに余裕ができた分を補償プランの対象にならなかったユーザーに向けて「無制限で利用できます」と豪語しているわけですし、補償プランへの移行もユーザーの同意なしで行われているわけですから、これでは契約不履行とか詐欺とか言われるのも致し方ないと思います。
ちなみに、私のところにはこの補償プランの案内は来ていません。
今月(2020年5月)はコロナの影響でインターネットの通信量が増えて、500GB以上利用してますが、補填プランへの案内が来ないということはもう強制移行はやめたんですね。きっと。
おわりに
長くなりましたが、私自身の結論としてはしばらく(少なくともコロナが収束するまで)このまま様子を見ることにしました。
一時期は即解約することしか頭にありませんでしたが、その結論に至るまでの理由や現在も続いているどんなときもWiFiのトラブルについては次の機会に書こうと思います。
(追記)この続きは以下の投稿へまとめてあります。
なお、どんなときもWiFiは現在新規受付停止になっています。
まとめ
*現在も復旧していないユーザーもいる
*一部ユーザーは月25GB制限の補償プランへ強制移行された
本日は以上となります。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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