【CCNA対策】【新試験対応】サクッと覚えるIPv4アドレッシング

この記事では、IPアドレスをサクッと楽に覚えられる方法を紹介します。

こんにちは。chanmeiです。

ネットワークの勉強をしていますが、計算的なことが苦手なのでどうしても数字の並びに拒否反応がでてしまいます。

とはいえ、CCNAの取得にはIPアドレスの理解は必須です。

解説を見ても難しくて頭に入ってこない、ざっくりでもいいから概要だけおさえたい

今回はそういった方向けに、私なりに考えたIPアドレスをサクッと楽に覚えられる方法を紹介します。

※この記事で紹介するのはIPv4アドレスのみになります。

【注】
このページの主旨は、初学者でも「楽しく」「体感的」に覚えられることを目的にしていますので、最低限の説明にとどめています。
あくまで一つの考え方としてお楽しみください。
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IPアドレスの仕組み

IPアドレスとは?

IPアドレスとは、一言でいうとネットワーク上の住所のようなものです。

IPv4アドレスでは、その住所はすべて0か1の二進数で表します。

もしも、二進数がピンと来ない方は是非以下の過去記事をご覧ください。

IPアドレスは、全部で32ビットの2進数で出来ています。つまり、0か1の数字が32個並んでいる状態のことです。

しかし、この2進数の並びでは人間の目から見て非常にわかりにくいため、8ビットづつ4つのブロックに区切ったものを10進数に変換します。

最終的に、192. 168. 10. 100 のような形式にしたものがIPv4アドレスです。

ややこしいけど、一度理解してしまえばIT方面で応用が利くよ!

グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス

 ざっくりと、グローバルIPアドレスプライベートIPアドレスの違いは次の通りです。

グローバルIPアドレス ⇒ インターネットへ抜けられるアドレス

プライベートIPアドレス ⇒ 社内LANや家庭内のネットワークで利用するアドレス

グローバルIPアドレスはインターネット上で重複することのない一意のアドレスです。

それに対してプライベートIPアドレスはインターネットに出ない(そのままでは出れない)アドレスですので、同じLAN内で重複しない限り管理者が自由に割り当てることができます。

(参考)動的IPアドレスと静的IPアドレス

IPアドレスには、動的IPアドレス静的IPアドレスが存在します。

動的IPアドレスとは、インターネット等へアクセスする度に端末に割り当てられるIPアドレスのことです。主に個人向けのインターネット回線に使われます。

IPアドレスを自動で払い出す役目として、DHCPという機能が使われています。

静的IPアドレスは、別名固定IPアドレスとも呼ばれ、主に企業向けに提供されます。その名の通りIPアドレスが「固定」ですのでアクセスする度にIPアドレスが変わることはありません。

主な用途としては、サーバへの割り当てやWebカメラで遠隔地から監視したりすることに使われます。

これらの用途にはグローバルIPアドレスが使われますが、固定のグローバルIPアドレスを利用するためには一般的にはISPへ申し込みする必要があります。

クラスフルとクラスレス

さて、IPアドレスにはネットワーク部ホスト部というものが存在します。

ネットワーク部とはネットワークを識別するためのもので、ホスト部とはルータやPCなどの機器に割り当てるために識別されます。

そして、ネットワーク部ホスト部「クラス」という単位で構成されます。クラスにはクラスフルクラスレスの2種類があります。

クラスフルアドレス

ネットワーク部とホスト部を8ビット単位で区切ったものをクラスフルアドレスと言います。

下図のように規模によってクラスAからCまでに分かれています。

※本当はDとEもありますが、特殊なアドレスですのでここでは割愛します。

クラスAはネットワーク部が8ビットで、残りの24ビットがホスト部です。

クラスBはネットワーク部が16ビットで、残りの16ビットがホスト部です。

クラスCはネットワーク部が24ビットで、残りの8ビットがホスト部です。

クラスレスアドレス

先程のクラスフルの場合、ネットワークの規模によってはIPアドレスが足りなくなったりまたは余りすぎてしまったりすることが起こり得ます。

例えば、ホスト部のIPアドレスが500個必要な場合、クラスCでは足りないですがクラスBだと多すぎますよね。

これだと余ったIPアドレスが無駄になってしまいます。

そこで、登場するのがクラスレスという方法です。

クラスフルとは異なり、ネットワーク部とホスト部の境界を自由に決められますので、IPアドレスを無駄なく割り振ることができます。

この時、クラスフルの範囲(8ビット毎)から境界を移動させた分の範囲サブネット部と呼びます。

クラスフル・クラスレスいずれの場合も、次の表の通りグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスに割り当て可能な範囲が決まっています。

クラス名割り当て可能な範囲
クラスA0.0.0.0〜127.255.255.255
うち10.0.0.0〜10.255.255.255までがプライベートIPアドレス
127.0.0.1〜127.255.255.255までがループバックアドレス(※1)
クラスB128.0.0.0〜191.255.255.255
うち172.16.0.0〜172.31.255.255までがプライベートIPアドレス
クラスC192.0.0.0〜223.255.255.255
うち192.168.0.0〜192.168.255.255までがプライベートIPアドレス

(※1)ループバックアドレスとは自分自身を指す特殊な仮想IPアドレスです。

なんらかの開発環境が自身の端末にあってブラウザで確認する場合、「localhost:8080」というアドレスを打ち込みますが、これのIPアドレスがループバックアドレスの範囲の中の127.0.0.1というアドレスが使われています。

サブネットマスク

サブネットマスクとは、ネットワーク部の範囲とホスト部の範囲を見分けるためのものです。

2進数表記で、ネットワーク部を1ホスト部を0で表します。

(例)11111111 11111111 11111111 11111100

これをを10進数表記にすると、255.255.255.252となります。

簡単な見分け方として、10進数の255よりも小さな数字が含まれているところにホスト部は存在します。つまり252の部分ですね。

ホスト部からホスト数を割り出すには、2^ホスト部のビット数で計算します。

上の例で言うとホスト部は2ビットですので、2^2は4となり、ホスト部が4のネットワークとなるわけです。

ただし、ホスト部の4のうち先頭と最後のアドレスはコンピューターに割り当てができないアドレスですので、実際に割り当て可能なホスト数は2になります。

その理由は後ほど説明するよ!

また、サブネットマスクの他にネットワーク部とホスト部の範囲を表す単位としてCIDR表記というものもあります。

「/」の後に、ネットワーク部のビット数を表記します。/24(スラニジュウヨン)とか呼ばれます。

/24とサブネットマスクの255.255.255.0は同じ範囲を指します。

アドレス帯の一覧

少し小さいですが、サブネットマスクとCIDR表記の一覧を作ってみました。

IPアドレスのピリオドの区切りをオクテットと呼びます。そして、左側から8ビット単位で、第1オクテット第4オクテットに分類されます。

この数字の並びを全部覚えるのは大変ですので、自分の中でわかりやすい基準値を決めて、計算問題の際はそこから逆算していく方法が効率が良いと思います。

たとえば、私だったらまず 255.255.255.0 = /24 でホスト部は8ビットホスト数は256 というのだけ頭にいれておきます。

/25だったら/24の隣だからホスト部は7ビット・サブネットマスクはクラスC以下なので第4オクテット255.255.255.以降だけ考慮して10000000を10進数にすれば255.255.255.128ということが導き出せます。

そして、ホスト数は2^7=128という風に計算します。

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ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスの算出

ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスについて

ネットワークアドレスブロードキャストアドレスは1つのアドレス帯に必ず存在します。

端的に言うと、ネットワークアドレスとはホスト部の先頭のアドレスのことで、ブロードキャストアドレス一番最後のアドレスです。

もっと正確に言いますと、2進数でホスト部のビットがすべて0のアドレスネットワークアドレスでホスト部のビットがすべて1のアドレスブロードキャストアドレスです。

ネットワークアドレスとはネットワーク全体を表すアドレスで、たとえば172.16.0.0/16のような形式のことを指します。

ブロードキャストアドレスは、全てのホストにパケットを送信するためのアドレスとして使用されます。

そのため、実際にコンピューターなどの機器には割り当てができないアドレスとなっています。

さきほど、「先頭と最後のアドレスはコンピューターに割り当てができないアドレス」というお話をしましたが、これが理由です。

さて、172.16.0.0/16のようなクラスフルのアドレスであれば、ネットワークアドレスが172.16.0.0、ブロードキャストアドレス172.16.255.255と容易に解けそうですが、ではサブネット化されているネットワークではどうでしょうか。

ネットワークアドレスブロードキャストアドレスの計算は次の方法が楽なのではないかと考えます。

もっとも楽な計算方法

参考書では、対象となるアドレスを一度2進数へ変換し、そのアドレスのサブネットマスクと比較して、両方とも1の場合は1、どちらかが0であれば0というようなAND演算で求める方法が紹介されています。

しかし、個人的には10進数のまま計算する方法が楽に感じましたので今回はその方法を紹介します。

例として192.168.210.70/27というネットワークがあったとして、以下の手順でネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを求めます。

①/27はクラスCよりも小さいネットワークのため、今回の計算対象は第4オクテットの70のみを対象とします

②/27のサブネットマスクは255.255.255.224なので、256から224を引いた数32が/27の範囲に含まれるホスト数ということがわかります

③0から順番に32の倍数を数えていき、第4オクテットの70が含まれる範囲を探します

 0 ⇒ 32 ⇒ 64 ⇒ 96 ・・・

④70は64と96の間に含まれる数字ですので、この時の先頭64がネットワークアドレスとなり、96-1=95がブロードキャストアドレスとなります

したがって、

 ネットワークアドレス ⇒ 192.168.210.64

 ブロードキャストアドレス ⇒ 192.168.210.95

となります。

ちなみに、/21などのクラスCよりも大きいネットワークでも考え方は同じです。

計算対象のオクテットを探して、上記の方法で計算してそれ以下のオクテットにはネットワークアドレスが0ブロードキャストアドレスは255が入ります。

計算というと難しそうな印象を受けるけど、この方法なら楽かもね!

いかがでしたか。IPアドレスの習得は簡単ではありませんがコツを抑えれば頭に入りやすくなりますので、本内容が参考になれば幸いです。

本日は以上となります。

最後までお読みくださりありがとうございました。

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